その日、林優子さんが目にしたのは、先生が息を切らせながらついていくほどのスピードでグラウンドを走っている、次男・聖憲(きよのり)さんの姿でした。マラソン経験のなかった林さんでしたが、聖憲さんと走るため練習を重ねて様々な大会に出場するうちに、障害のある人もマラソン大会で走りたいこと、視覚障害者や車いすの人、知的障害者もランナーとして楽しめることを知ります。同時に、マラソンに挑戦することは、一人ひとりの違いを認め、誰もが幸せに生きるための社会づくりにつながることを実感した林さん。その背景には、幼い日に聖憲さんと一緒に遊んだ友だちが教えてくれた「共生」への想いがありました。林さんが子どもたちに教わった、共に生きる意味とは? お話をうかがいました。
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