全国的にため池の多さで知られる淡路島。雨が少なく大きな川もない島の農業用水として、江戸時代から大切に守られ利用されてきた。しかし「田主(たず)」と呼ばれるため池の管理人や農業者の高齢化により維持管理が困難になった結果、水質の悪化や貯水量の減少、自然災害による決壊の危険性が高まっていた。一方海では、水質の改善による栄養不足が原因とされる海苔の色落ちが現れ始めていた。そんな双方の課題を解消するため、ため池の機能を保つ「かいぼり(*)」を50年ぶりに復活させた中心人物が谷正昭さんだ。平成22年、淡路東浦ため池・里海交流保全協議会の発足と同時に会長に就任。かいぼりの普及をはじめ、ため池の大切さを伝えるイベントやため池教室の開催を通じ、地元から淡路島全域、さらに県内へため池保全の活動の輪を拡げている。

*「かいぼり」とは、農業用のため池を維持管理するための伝統的な作業。農閑期に池の水を抜き、底に堆積した泥や腐葉土を水路を通して海へ流し出す。

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