「明延(あけのべ)を語らずに、自分のことを話せなくなっているんです」 そう言って、楽しそうに笑う正垣智子さん。明延鉱山(*)の閉山から30余年。明延のまちにかつての元気を取り戻そうと、明延鉱山ガイドクラブの副会長として、またNPO法人一円電車あけのべ(*)の理事として、ボランティア活動に携わっています。今や生活の一部になっているというそれらの活動の中で、正垣さんが「原点」と表現するのが、明延鉱山の坑道を案内するガイドです。偶然手にした鉱山とのご縁から13年。明延地区との出会いや活動に取り組む想いについて、お話を伺いました。 *明延鉱山(養父市大屋町):奈良の東大寺の大仏をつくるための銅を掘り出したという言い伝えがある古い鉱山。明治42年に錫(すず)鉱脈が発見され、「日本一の錫の鉱山」として栄え、日本の近代化を支えた鉱山のひとつ。昭和62年の閉山後、青少年の鉱山学習の場として整備された。当時と変わらない坑道にトロッコや立坑(鉱石や人を運んだエレベーター)などが展示され、およそ650メートルの見学コースとして人気を集めている。 平成29年、明延鉱山、中瀬鉱山、神子畑(みこはた)鉱山、生野鉱山等に関するストーリー「播但貫く、銀の馬車道、鉱山の道」が日本遺産に認定された。 *NPO法人一円電車あけのべ:明延鉱山の産業遺産に関する調査・研究や保存・活用、地域活性化イベントなどの事業を行い、活力ある地域づくりに寄与することを目的とするため、平成24年にNPO法人を設立。年に一度開催する「あけのべ一円電車まつり」には多くの人が体験乗車に訪れる。 記事の続きは
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