200余年の歴史を重ねる地場産業「播州織」の産地、西脇市。糸を先に染めてから生地を織る「先染め(さきぞめ)織物」と呼ばれ、色柄の設計から糸の染め・織り・加工まで、それぞれの工程ごとに専門職人が携わる分業により、一貫生産体制で織り上げられている。その産地の中で、オリジナル生地の企画開発に携わっているデザイナーが小野圭耶さんだ。大阪の専門学校を卒業後、西脇市にUターン。製造卸商社に入社し、受注生産が中心だった播州織産地で、オリジナル生地の企画開発を行う先駆け的存在となった。さらに産地の商社として初となる、播州織を使ったアパレルブランドの立ち上げにも尽力。また現在、西脇市が取り組む「デザイナー等研修アドバイス事業(*)」のきっかけとなる播州織勉強会を根付かせるなど、産地の活性化につながるきっかけを次々に生み出していった。平成28年に現在の職場であるテキスタイル(*)メーカーに転職し、平成30年には次代のテキスタイル産業を担う人材の発掘・育成をテーマに掲げた「ジャパン・テキスタイル・コンテスト」で、グランプリ(経済産業大臣賞)を受賞。また、綿花栽培プロジェクト「365コットン」の主宰としても活動を続けている。

*「デザイナー等研修アドバイス事業」:播州織産地へ移住する若手デザイナーを受け入れ、ファッションクリエイターに育てる事業「西脇ファッション都市構想」の中の事業。

*テキスタイル:製品に加工する前の布や織物

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